鯨の書斎 転がる本のように

今日も、どこかで読まれている本を紹介しています。

死に魅入られた人びと―ソ連崩壊と自殺者の記録 単行本 – 2005/6

今日の気になる書籍のご紹介

いま話題の書籍や古書などジャンルを問わず
良いなと思った書籍を幅広く
関連書を交えて紹介していきます。

本日の、ご紹介する書籍はこちら。

あらすじ

ソ連という国の崩壊によって、寄る辺なき社会に放り出され、自らの死を選ばざるをえなかった人たち。歴史の流れからは見落とされる個人の死をみつめ、自殺という現代社会の問題をとらえかえす体験者・関係者の証言集。

目次

ゲートル、赤い星、夢みていたのは地上の楽園
紺色の夢のなかへ消えていった少年
スターリンキューバ革命も、ずっと愛してきました
人生はベルイマンというよりフェリーニなんです
最後の世代の共産主義者と赤い理想の魅力について
彼は鳥みたいにとんでいった
残ったのは、二間の長屋、ひと畝の畑と小さな勲章
いいことなんか、なにもなかった
スターリン少女は五〇歳になって精神病院で共産主義と決別しました
せめて母親にだけでも愛されたかった娘
アエロフロートの窓口で航空券を買って行った戦場
他人を撃つよりも自分を撃つほうが楽だと若者はいう
死ぬ前にドラマのつづきが気になった
父はしあわせていることができなかった
ひとりでみんなのために祈りました
羽ばたき一回とシャベルひとふりのあいだ

書籍情報

死に魅入られた人びと―ソ連崩壊と自殺者の記録 単行本 – 2005/6

スヴェトラーナ アレクシエーヴィチ (著), 松本 妙子 (翻訳)
単行本: 307ページ
出版社: 群像社 (2005/06)
ISBN-10: 4905821290
ISBN-13: 978-4905821298
発売日: 2005/06
商品パッケージの寸法: 18.4 x 12.8 x 1.6 cm

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

アレクシエーヴィチ,スヴェトラーナ
1948年、母の故郷ウクライナに生まれ、その後父の故郷ベラルーシに移り住む。国立ベラルーシ大学ジャーナリズム学部を卒業後、地元の新聞社などではたらいたあとジャーナリストとして独立し、1983年執筆の『戦争は女の顔をしていない』から一貫して人びとの心の声や小さな記憶を集めて伝えるドキュメンタリーを発表しつづけている。原発事故に巻き込まれた人びとを取材した『チェルノブイリの祈り』(岩波書店)をはじめ、『アフガン帰還兵の証言』(三浦みどり訳、日本経済新聞社)、『ボタン穴から見た戦争』(三浦みどり訳、群像社)がすでに邦訳され、テレビの対談番組やチェルノブイリ救援団体の招きによる日本各地での講演のために二度来日している。『戦争は女の顔をしていない』はソ連時代にタガンカ劇場などが舞台化し、本書『死に魅入られた人びと』は著者自身のシナリオ化によりモスクワで映画化された。すでに国際的な評価も定着し、毎年世界のすぐれたジャーナリストを対象におくられるユリシーズ賞の選考委員もつとめている

松本/妙子
ロシア語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

チェルノブイリの祈り――未来の物語 (岩波現代文庫) 文庫 – 2011/6/17

チェルノブイリの祈り――未来の物語 (岩波現代文庫)
スベトラーナ・アレクシエービッチ (著), 松本 妙子 (翻訳)

目次

孤独な人間の声
見落とされた歴史について
第1章 死者たちの大地
兵士たちの合唱
第2章 万物の霊長
人々の合唱
第3章 悲しみをのりこえて
子どもたちの合唱
孤独な人間の声
事故に関する歴史的情報

あらすじ

2015年ノーベル文学賞受賞。
1986年の巨大原発事故に遭遇した人々の悲しみと衝撃とは何か.本書は普通の人々が黙してきたことを,被災地での丹念な取材で描く珠玉のドキュメント.汚染地に留まり続ける老婆.酒の力を借りて事故処理作業に従事する男,戦火の故郷を離れて汚染地で暮らす若者.四半世紀後の福島原発事故の渦中に,チェルノブイリの真実が蘇える.(解説=広河隆一)

「戦後」の墓碑銘 単行本(ソフトカバー) – 2015/10/6

「戦後」の墓碑銘
白井 聡 (著)

目次

目次〈抜粋〉
第1章 「戦後」の墓碑銘
第2章 「永続敗戦レジーム」のなかの安倍政権
第3章 「戦後」に挑んだ者たち
第4章 生存の論理としての抵抗

あらすじ

「戦後」の断末魔=安倍政権を歴史の屑籠に叩き込め!
「永続敗戦レジーム」という構造を歴史的、社会的、精神的に暴露し、
生起しつつある新たな民主主義革命のヴィジョンを示す必読のテキスト。

SEALDs 民主主義ってこれだ! 単行本(ソフトカバー) – 2015/10/21

SEALDs 民主主義ってこれだ!
SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動) (編集)

目次

01:Our voice
02:What's SEALDs?
3:Where we're from
04:SEALDs act
05:Our Democracy

あらすじ

暴走する政治にNOを突きつけた若者たちの行動は世代を越え、この国の民主主義を再起動した。 歴史を動かしたムーブメントの渦中で、メンバー自身が撮影、編集からデザインまでを手がけ、一人ひとりの素顔と肉声を記録した初のビジュアルドキュメント。 Speech - 一人ひとりの思いを言葉に託した珠玉のスピーチ Monologue - メンバーが証言するSEALDsの歩み、それぞれの思い Dialogue - 中心メンバーがSEALDsのフィロソフィとこれからを語る Message - 後藤正文茂木健一郎ほか、各界からの応援メッセージ 【緊急収録】 1. 9月15日参議院中央公聴会での奥田愛基・意見陳述全文 2. 高橋源一郎 × 奥田愛基 安保法制成立後の緊急対談

時代の正体――権力はかくも暴走する 単行本(ソフトカバー) – 2015/8/31

時代の正体――権力はかくも暴走する
神奈川新聞「時代の正体」取材班 (著)

目次

一 「安全保障」の暴走
立ち上がる若者たち
切り捨てられる民意
立憲危機に抗いの声
正義のミカタの原点 小林節さん
首相の覚悟問い続け 柳澤協二さん
セクシーじゃなきゃ 伊勢崎賢治さん
意識の低さがひずみに 塚田晋一郎さん
私たちが外圧つくる 猿田佐世さん
九条改正に匹敵の新法 永山茂樹さん

二 抑圧の海――米軍基地を問う
終わらぬ不条理 横浜・米軍機墜落三六年
「特需」に沸く横須賀――イージス艦追加配備
辺野古新基地建設考
対立の島から

ヘイトスピーチの街で
朝鮮学校に吹く寒風
抜けぬ差別、憎悪にとらわれ
見えにくい被害実態
存在消される危惧抱き
震災作文が問う「反省」
背景には人種的偏見――ヘイト本
「俺は朝鮮人」の叫び

四 戦後七〇年――扇動と欺瞞の時代に
実教出版日本史教科書採択問題
愚かしさ省み歯止めを 高畑勲さん
即断よりも模索を 阿部浩己さん
戦史が語る破局への道 山崎雅弘さん
噴飯宣伝通じる世相 早川タダノリさん
明治憲法と「相同性」 片山杜秀さん
改憲へ増す影響力――日本会議
反日ではなく共感

五 熱狂なきファシズム
熱狂なきファシズム 想田和弘さん
安倍首相の言葉 内田樹さん
自ら学ぶ民主主義 高橋源一郎さん
ファシズムの国か 辺見庸さん

あらすじ

『神奈川新聞』が渾身の力を込めて送る特報連載「時代の正体」を集大成。ネットで話題になった松島佳子記者の沖縄・辺野古ルポ「対立の島から」、日本会議メンバーへのインタビューや川崎ヘイトスピーチ・デモへのカウンターに密着したルポなどを収録。安保、集団的自衛権、米軍基地、ヘイトスピーチ歴史修正主義など戦後70年の重大問題に焦点をあて、SEALDsをはじめ、内田樹小林節、猿田佐代、想田和弘高橋源一郎高畑勲辺見庸ほか各氏へのインタビューを収録。やる気のあるマスコミはひと味違います!

ソ連史 (ちくま新書) 新書 – 2011/12

ソ連史 (ちくま新書)
松戸 清裕 (著)

目次

第1章 ロシア革命からスターリン体制へ
第2章 「大祖国戦争」の勝利と戦後のソ連
第3章 「非スターリン化」から「共産主義建設」へ
第4章 安定と停滞の時代
第5章 「雪どけ」以後のソ連のいくつかの特徴
第6章 ペレストロイカ・東側陣営の崩壊・連邦の解体

あらすじ

一九一七年の革命から生まれ、一九九一年に崩壊した社会主義国家・ソ連。二〇世紀の歴史上に巨大な存在感を持つこの国は、いまだ「冷戦の敗者」「失敗した社会主義国」「民意を無視した全体主義国家」といったイメージで論じられることが多い。しかし、その歩みを内側からたどってみると、そこでは必ずしもその印象に収まらないさまざまな試行錯誤がおこなわれていたことが見えてくるだろう。簡潔にして奥深い「ソ連史入門」。

まとめ